■ シロアリと湿度について2007.1.16

温度

 シロアリは熱帯と亜熱帯を中心に分布する昆虫で,他の多くの昆虫と異なり,冬の低温期を休眠と
いう特殊な生理状態で越冬することがない。このため,シロアリの活動と分布は温度に大きく制約さ
れている。レイビシロアリ科のように特殊な巣を加工しないものでは,−分布の北限は冬季の低温によ
って決まり,ダイコクシロアリの分布北限は1月の平均気温10℃の線に一致し,カタンシロアリでも
1月平均気温6℃線に一致している。
 ヤマトシロアリでは,6℃内外で活動を始め,12℃〜30℃が活動好適温度である。33℃以上でも
ヤマトシロアリ自身は耐えられるが,共生原虫が死んでしまうので,夏の高温期には地中や涼しい場
所へ移動してしまう。
イエシロアリのように特殊な巣を加工するものでは,巣の未発達な1年目の冬に気温の影響を直接
受けるが,巣が発達してくると内部が高温になるためにさら軽北のほうでも越冬が可能になる。野外
での分布北限は1月の平均気温4℃で最低平均気温0℃の線に一致するが,暖房のある場所では,さ
らに北にも定着している。活動の好準塩草は30℃〜35℃で、ヤマトシロアリよりも高く,餌の最大摂取
量砧34℃付近にある。イエシロアリの巣温は,気温より10℃前後高く,春から夏の活動期には35〜
36℃であるが,秋になって気温の低下につれて巣温も下がってくる。春の活動を始める頃は,1週間
に10℃近くも急に巣温が上昇する。高温の原因は、シロアリの代謝熟よりは巣内のバクテリアの代
謝熱によると考えられている。


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